talk
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<side吾郎>
寿也は喋り過ぎると思う。
まるで言い訳でもするみてぇに必要以上に饒舌になる。
「これは君が望んでいる事なんだよ」
「君のここ、こんなになっちゃったの、見せてあげられないのが残念だな」
思いつく限りの卑猥な言葉を遠慮なしに俺に投げつける。
誘導、過程、結末まで途切れることがない。
しつこいんだよ、お前の言葉は。
確かにその言葉に俺は反応しちまう。
寿也の言葉を待つ瞬間。
意識とは無関係のところで体は期待しそれを待つ。
寿也の声が甘い。
鳥肌が立つ位、甘い。
<side寿也>
不意に吾郎君が黙る。
「そろそろ電気消していいかな?」
問い掛けた僕の質問に答えがないから振りかえると吾郎君は黙ったまま僕を見ていた。
君は得だね。
言葉より雄弁に態度で示せるなんて。
「わかったよ」
軽く溜息をついてキスをする。始めのきっかけはいつも人任せだ。
君に付き合う時は荒い息遣いしか部屋に響かない。
無意識に僕も息を飲み、声を押し殺そうとする。
決まって君は一言だけ言う。
「寿。声、出せよ」
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