些事
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吾郎視点








無意識のうちに声を出さないようにしていた。

今この部屋の中にいるのは俺だけ。そう解かっていても、この環境の中・・・

自然に声を押し殺す癖がついていた。




それでも。

限界に近づいてくると、押し殺そうとしても、押さえられない声が漏れてしまう。


・ ・・・もう駄目だ・・・

俺は肩で息をし、身を反らせる。

激しい息が止まらない、体が熱い、ぁあ、・・もう・・・・



激しい全身の痙攣と共に俺は自分の太腿へと白濁を放った。





自分の鼓動の早さがゆっくりと変化していくのを感じる。

激しい息が少しずつ冷静さを取り戻していく。

薄目を開けると、無味乾燥な天井が目に入った・・・・・。




静寂が部屋を包んでいた。

その筈だった。


僅かな気配に気が付き、俺は弾かれた様に体を起こした。



部屋のドアの前には寿也が静かに佇んでいた・・・・。




続き